定年後も怖いのは家の奥さん

アラ還の元ケアマネが、福祉資格・家族介護・仕事について語ります。

2019年07月

 ケアマネ試験の前回の合格率10.1%は、予想だにしませんでした。

 15%くらいの時から難関試験と思っていましたが、もはや超難関試験の入り口にさしかかっている過渡期なのかもしれません。

 私がこのブログを始めた頃は合格率が20%前後で、40代・50代でも一念発起して気合で頑張れば何とか合格できると思っていました。

 しかし10.1%と聞いて「こりゃ無理だ、自分だったら10年はかかる」と思いました。

 これに関しては保育士試験で体験済みで、一昔前の保育士試験の合格率は12~15%、合格に恥ずかしながら12年かかりました。(他の福祉系試験は1回~2回で受かっているのにですよ)

 15%を切ると気合だけでは受かりません。綿密な戦略が必要です。

 10%を切ったら、本当に頭の良い人しか受からないような気がします。

 そんなケアマネ試験に覚悟を持って挑戦する事自体、高い志があるなら悪くはないと思います。

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 でも、ケアマネの仕事は、正直なところくたびれます。

 認知症高齢者は何度説明してもすぐに忘れてしまうし、実際に住み慣れた地域に住み続けると言うのは至難の業です。

 周りの人たちの理解が得られず、「ケアマネはなぜ施設に入れないのか」とか、「さっさと精神科に入院させればいいじゃないか」なんて直接言われたりします。

 ゴミ屋敷化した借家の大家さんからは苦情を言われ、それでも本人は気に掛ける様子もなく、ライフラインが止まれば本人から泣きつかれ・・・。

 3、4件以上の案件が同時に重なると、もうどれから手を付けていいのやら。

 自分自身も年を取っているため頭の回転も鈍り、同時進行の案件が処理できなくなってきます。
 
 それでも定年までは、なんとか責任を果たさなければと思ってがんばりました。

 個人的な意見ですが、ケアマネの仕事を責任もってできるのは60歳が限界と感じました。




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 夕方、妻と散歩の道すがら、小さな独立ケアマネの事務所を発見しました。

 車で走っている時は気づきませんでしたが、最近オープンした様子です。

 町の電気屋さんだった空き店舗を利用して、イエローカラーに統一されたその事務所は手作り感にあふれていました。

 左右のガラス戸には黄色いカッティングシートで、左のガラス戸には「OOO居宅介護支援事業所」、右のガラス戸には「XXX訪問介護事業所」とそれぞれ綺麗にデコレーションされていました。

「気軽に相談して下さい」みたいな紙も貼ってありました。

 多分、ケアマネさん一人、ヘルパーさん2、3人といった感じでしょう。

 私には、ちょっとだけ夢のある話のように感じられました。

 主任ケアマネ資格があれば、社会保険労務士さんや行政書士さんのように独立できるんですね。

 もちろん成功するかどうかは、開業後の努力にかかっていると思いますが・・・。

 人間関係に煩わされることもなく、誰の指図設けず働ける一人ケアマネもいいなあと思いました。

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 私自身、60歳で児童福祉分野で転職を試みたものの夢かなわず、現在は福祉人材センターの事務仕事をしています。

 仕事の内容としては、「介護」や「保育」の人材確保が主な役割です。

 正直なところ、介護福祉士は国の政策誘導によりいろいろな事業が展開され順風満帆、今がまさに追い風です。

 潜在介護福祉士の再就業を支援する研修や、介護福祉士を目指す方への就学資金貸付、いろいろな条件を満たせば返還免除など至れり尽くせりです。

 2025年問題が控えている今、介護人材不足の解消に向け、国はあの手この手で介護職を増やそうと躍起です。

 介護福祉士試験の合格率も、外国の方々に門戸を広げるためか、以前は50パーセント程度の合格率が直近2年は連続で70パーセントを超えています。

 こんな状況ですので、介護福祉士を目指している方々は、風向きが変わらぬうちにサクッと資格を取ってしまいましょう。

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 一方、ケアマネは逆風です。

 ケアマネ試験受験者は、前年比で6割以上減。

 合格率は10.1%、5千人にも満たない合格者数、国はケアマネに何を求めているのか?

 ケアマネ試験受験資格者の厳格化も一因でしょうけれど、それだけじゃない。

 受験者資格がたとえあっても、若い人達の目にはケアマネ職は魅力的には映らない、「精神的にきつくて割に合わない仕事、止めとこう」って事になっているんだと思います。

 現職ケアマネだって、ケアマネの資質の向上の名の下に、叩かれ続けると疲弊し燃え尽きてしまいます。

 資格を維持するための時間や費用だってばかになりません。

 実務研修、専門研修Ⅰ・Ⅱ、更新研修、主任ケアマネ研修、もはや国の研修ビジネス?に付き合わされてる気がしないでもない。

 私自身は、何とかケアマネとして60歳定年を迎えられましたが、雇用延長をしてまで続けようとは思えませんでした。

 介護職は外国人に期待、ケアプランはAIに、そんな事を厚労省は考えているのかもしれません。

 私自身、ケアマネという職業には特別の思いがあります。

 今後、世の風向きが変わり、ケアマネが再評価される日を願っています。





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